『オレンジのあじがする』

It tastes like an orange!ワードプレス化に向けて奮闘中。イラストは練習中でござる



パリひとり珍道中〜ノートルダムの鶯谷男

機内トラブルに見舞われて、やっとの思いで
アラブ首長国連邦にある、アブダビ空港に到着。

◆アブダビ空港はすごかった。
12時間のフライトを終え、トランジットのため、
アブダビ空港で4時間の待機。


いや、もうね。本当に美しい空港でした。
無機質な建物が多い空港とは違い、洗練されたモダンな建物でびっくりしました。
芸術とも言える、美しくデザインされた館内は、ロングフライトで疲れたゲストを、饗す。

無料のWIFIも整備され、パソコンを広げるビジネスマンや、iPhoneでネットを楽しむ人など、出発までの時間を優雅に過ごしている。

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正直、僕はここに来るまで、あなどっていたかもしれない。
これこそ、先進的なハブ空港かもしれない。
アブダビへ入国する人はもちろん、トランジットも含めて、多くの外国人が利用する空港は、まさにその国を象徴する顔だと思った。


これは、見栄ではなく、ある意味戦略なのでしょうね。
だって、建築の粋を集めた建物を見せつけられたら、ここに将来性を感じるに違いない。決定的な要素にならないまでも、最後の一手を投じるキッカケになるのかもしれない。

もちろん、日本だって負けていない。
成田空港は、完成からずいぶんと時間が経過しているけど、
羽田空港の国際線ターミナルは、最近オープンしたばかり。
多くの和のデザインを取り入れた作りになっているから、とても美しい。
もっと、多くの外国人に日本の魅力を味わってもらいたいと思う。

そんなことを考えつつ、ビールを飲む。

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(フォスタービール。16UAEディルハム 400円)

 

◆I AM AT シャルル・ド・ゴール空港

シャルル・ド・ゴール空港は、あいにくの曇り空。気温20度。

25度の日本から到着したから、少し肌寒く感じる。

エティハド航空としばしのお別れをして、入国審査に並ぶ。

おおよそ70人の人たちの中には、様々な国籍の人たちが居てね、

日本人と思われる人たちは、ほんの少し。

ここまで来るとだいぶ少なくなったなぁという印象があった。

 

さて、入国審査では、フランス入管職員に、

パスポートを提示して、どんな質問が来るのか身構える。

入管「Bonjour !」(^o^)

俺「ぼんん・・にゅーる」(*_*)

(あぁ、いかん、緊張して、"ぼんにゅーる"になってしまった!)

さて、次はなんだ!

入管「OK!sir. merci!」 

俺「めるC」

ひぇー。以上か!!

あっさり終了。

機内で反復練習していたのに、なんだと思いながらも、安堵する。

 

横では、全然違う国の人が、ずっと尋問にあっている。

もう5分くらい。過去に入管法違反とかやったのか。それとも・・・?など

いろいろと想像しながら、僕はゲートを越えた。

 

こういうケースはわからないけど、

日本国の旅券は、強いなぁと思った。他の国からの人はある程度、質問を受けていたようだけど、日本人と思われる人は、基本スルーだった。

ベトナムの時も、そうだったけど、やっぱり日本国旅券の凄さを思い知らされた。

あとは、イギリス旅券もらしい。

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(シャルル・ド・ゴール空港の道路)

 

 

 ◆ノートルダムの鶯谷男

成田で一杯、アブダビで一杯、機内でいっぱい。

飲んでしまったのが原因で、シャルル・ド・ゴール空港に到着した時点で、

相当な二日酔い。最悪。「頭痛・吐き気、胸焼け」 oh...ジーザス!

 

CDG空港からパリ市内へ行くには、

(1)鉄道RER B線:治安が悪いという噂。スリ・恐喝とか。でも、200円とお得。

(2)エールフランスバス:安全で快適。でも1600円と高い。

(3)タクシー:めっちゃ高いし、タクシー襲撃が9月だけで340件発生しているらしい。

 

迷うことなく、バスを選択する。いきなりトラブっても嫌なので、

多少は仕方ない。

 

気分が悪い中、パリ市内へと向かう、バスを探す。

フランス語に対して、原始人レヴェルの知識しかない僕は、

切符を買うのに一苦労。

やっとの思いで切符を買ったのに、バスがこねーww

結局、1時間待たされる。。

 

待っている間、チラチラ僕を見るあんちゃん。

年の頃は同じくらい。先のヴェジタリアンマンに人相着衣が似ているが、

別人だ。

様々な想像を膨らます。

「スリか。もしかして、スキを狙っているのか!」

「いや、もしや、僕の躰を目当てで・・・」

「えっと、柘植大先生によると、そういうときは、冷たいアムステルダムの川に、奴を投げ込んで・・・。川なんかねぇー。しかもフランスだしw」

 

ふっと、あんちゃんが視界から消えた。

と思ったら、話かけてきたー!ひぇー。

「Hello.Japanese?」(あんさんはニッポンジンデスカ?)

「Yes. what's UP?」(ええ、どうかしたかしら?)

Until yesterday, I was going to travel to Japan. I love Japan.」

(ワタシは、キノウまでニッポンにイッテマシタ〜)

どうやら、あんちゃんは、フランス人で、南部の方に住んでいるらしい。

旅行で日本を訪れて、すごく感激したそうだ。

それで、日本人と喋りたかったそうな。

あんちゃんが言うには、

街にゴミが落ちていなく綺麗だったこと、24時間コンビニが空いていること。

そして、人たちが親切だったこと。

いろいろと話してくれた。

相槌を打ちながら、ゴミが少ない理由、

コンビニの24時間営業は、日本では当たり前になっていること。

でも、昔はそうでなかったとか。

僕は、今回が初めての訪問で、美術館とか、街並みを見てみたい。

パリの街は写真で見たけど、すごく美しい。とか。

合っているかどうかわからないけど、単語をつなげて、精一杯の英語で返してみる。

 

やっときたバスに二人で乗り込んで、しばしバスの中でも

話が続く。「ニッポンハ、タバコヤスイネ」「そう?僕は高いと思うよ。」

喫煙者同士の会話は、国際的に通じるようだw

 

ついでにパリのことを教えてくれる。

パリには環状線があってね、「そう、That's likes Yamanote Line!」

「I have been to Shibuya, Harajyuku ,Uguisudani !

う、鶯谷!!?なんでそんな所に!どうやらホテルが鶯谷にあったらしい。

そのホテル大丈夫?と思ったけど、綺麗だったらしい。

何度も、「鶯谷」と言うので、結局、彼を鶯谷男と名付けた。

 

あと、「パリでは、"鮭採り"に行くといいよ。」って教えてくれる。

ぱ、パリで鮭採り!!?まさか、セーヌ川に遡上してくるのか!

それでイカツイ男達が地引き網を使って・・・。

 

驚いて聞き返すと、辞書を引いてくれた。

charcuterie」デリカテッセンのことらしい。これを鮭採りに聞こえていたらしいw

なるほど、お礼に「デリカテッセンは日本語で、惣菜屋って言うんだよ。」って教えてあげるw

 

さて、さっきから鶯谷男との会話で忘れていたんだけど、

バスに揺られて、相当吐き気を催していることに気がつく。

渋滞もしているせいか、結構キツイ。

後半は、ほとんど、あんちゃんの話が耳に入らなかった。。

外を見ると、バスはノートルダム寺院の横を通り過ぎる。

 

バスが目的地のリヨン駅についた。

「いつの日かまた再会できるといいね。」とトレンディドラマっぽく言い、

鶯谷男と握手をすると、二人はそれぞれの道へと進んでいった。

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(国鉄リヨン駅:市内ではかなり大きいターミナル駅)